会長挨拶
第17回日本乳癌検診学会総会
会 長 須田 嵩
(神奈川県厚生農業協同組合連合会 保健福祉センター長)
第17回日本乳癌検診学会総会開催にあたって
謹啓
皆様におかれましては、時下益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます。
さて、この度、第17回日本乳癌検診学会総会会長を勤めさせていただく事になり、2007年11月21日及び22日に、パシフィコ横浜で開催いたします。また、前日の11月20日には、乳癌検診受診対象者の為に「乳癌患者さんからのメッセージ」及び「乳癌治療医、検診医からのメッセージ」をテーマとして、市民フォーラムを企画しております。更に、当学会の課題でもある検診受診率向上の一助になればとの思いから、乳癌患者さん、家族の方々、また乳腺疾患について悩みを持っている方々のためのインターネットでの相談室で取り上げた相談内容を出版物としてまとめ上げることも企図いたしております。
現在乳癌で亡くなる方は年間約3.8万人ですが、更に10年後には5万人弱になると予想されております。この死亡率の増加を止める為に、2次予防として平成12年よりマンモグラフィー検診が導入されました。このマンモグラフィー検診によって、発見乳癌数の上昇、及び早い時期での乳癌発見割合の増加が認められましたが、残念ながら死亡率の低下には繋がっておりません。60%以上の高い検診受診率を5年以上継続した場合に死亡率が低下する事が、欧米では実証されていますが、現在の日本では、受診率が12%と低く、死亡率の低下までは望めないのが実状です。我国における乳癌の著しい増加に伴い、検診発見乳癌の治療及び再発に対する治療が、乳癌検診の普及と共に重要な医療の流れになっております。乳癌の生涯罹患率が23人に1人という我国の現状が、検診受診対象者に徐々に浸透し、乳癌の診断・治療、特に内分泌化学療法については、一般的な知識としても関心が向けられております。手術、放射線治療、ホルモン療法、抗体療法、化学療法、特に内分泌化学療法の進歩には著しいものがあり、発見乳癌の患者さんは、家族の方々も含めて、新しい情報の開示と開かれた医療を望まれております。
本学会に参加している医師の大部分は乳癌の治療医であり、我国の乳癌治療を担っている第一線の方々ばかりであります。まだまだ問題山積ではありますが、乳癌コントロールの為に、乳癌の検診と治療が一体化して、医学・薬学協力の下に闘っているといっても過言ではないと思います。このような現状を考えると、人々の健康の増進、疾病の治療、QOLの向上に役立てるよう、本検診学会を成功させる事は意義深い事と思われます。 多くの方々の積極的なご参加をお待ち申し上げております。
平成18年12月吉日
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